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サンフランシスコのギャビン・ニューサム市長がカリフォルニア州知事選から撤退してしまった。
これを受けて、ジェリー・ブラウン州法務長官が民主党の正式な知事選候補となることは必至だ。ブラウン法務長官は、カリフォルニア州政界における長老。前に州知事を務めたことがあり、今回の選挙にて共和党候補を敗れば、知事職への返り咲きとなる。
ブラウン法務長官は年のわりに、社会政策的にはニューサム市長に劣らないリベラル派だ。ニューサム市長同様、移民の権利を守り、反戦派で、同性結婚も支持している。ブラウン法務長官がクリントン元大統領と折り合いが悪いのは、クリントン氏を「保守的すぎる」と批判したからだ。しかし、州の政界に長年居座ってきたということは、ニューサム市長と違い、州内の民主党実力派との馴れ合い、そして大企業を巻き込んだ腐敗、にどっぷり浸かっている。献金を受けている保険業界の為に法務長官が行った厚遇も最近取り沙汰されたばかりだ。
カリフォルニア州民主党の問題は、ニューサム市長のように比較的斬新で汚れが少ない政治家が虐げられてしまうことだ。長年掛けて、やっと州民主党内で力を増してきた頃には、州民主党実力者及び大企業利益優先の、腐敗した政治しかできなくなっている。
共和党からは現在、メグ・ウィットマン元eBay社長他数人が知事選に名乗りをあげている。誰が共和党の指名を勝ち取って本選に出馬しても、ブラウン法務長官の方が数倍ましなのは明らかだ。でも、ニューサム市長が抜けた知事選は、何とも面白くないものとなってしまった。
3月17日、サンフランシスコのギャビン・ニューサム市長が、サンタモニカで集会を開いたので、私も行ってきた。(集会を報じたニュース番組のビデオはこちら。) サンフランシスコ市長が何故サンタモニカにやって来たかといえば、もちろんカリフォルニア州知事選に出馬するつもりであるからだ。ニューサム市長は、サンタモニカを去った後、サンディエゴその他南カリフォルニアの主な都市を回っている。
私は、マット・ゴンザレス氏の方が当然好きだが、ニューサム市長も好きだ。ニューサム氏は、サンフランシスコ市長として、同性カップルの権利を守ろうとしたり、移民、労働者の権利を保護しようとしたり、環境保護の為の斬新な政策を次々と実現させたり、とにかくアメリカで一番先進的な都市サンフランシスコを先進的な政策でしっかり統率している。彼は、核兵器に反対する世界の市長のグループのメンバーでもある。彼のプログレッシブな政策は、アメリカの保守的な地域の政治家たちから奇異な目で見られ、民主党の政治家からさえも、きつい批判を受けている。でも、彼は臆することなく突き進んでいる。(サンフランシスコという街柄が彼をそうさせていることは確かだが。)そんな彼に知事になってほしいと思う。
サンタモニカでの集会はとても良かった。医療、教育、州予算、環境、そして州法案8について熱心に語っていた。彼の言っていることは、とてもリベラルなサンタモニカ周辺の住民に、熱狂的に受け止められた。
知事選に入れば、課題は、もう少し保守的な街の人々をどう魅了するかだろう。州法案8を通させた同性結婚反対派のキリスト教保守派、アジア系・アフリカ系アメリカ人の中には、同性結婚実現の根源であるニューサム市長を毛嫌いしている人も大勢いるだろう。そういった人々をどう説得するか。先行きは少々心配である。
サンディエゴ市の共和党市長、ジェリー・サンダース氏が、同性結婚の合法化を支持する決意を発表した!
共和党市長がこのようなことをするとはあまりに意外なので、全国ニュースになった。どうも、市長の娘さんがレズビアンで、彼女と話し合った結果、市長はこの結論に至ったのだそうだ。記者会見でこの決意を発表した時、市長は泣いていた。今まで共和党政治家として反ゲイ・レズビアンの立場をとってきた市長が、娘さんによってやっと目を開かれた、ということだろう。
実は、サンフランシスコ市が同性結婚の合法化を求めてカリフォルニア州を訴えた訴訟が、近日中に州最高裁判所に到達することになっている。州最高裁の審理に向けて、ロサンゼルス市を始めとする数多くの市が、サンフランシスコ市を支持する、つまり同性結婚合法化を支持する意見書を州最高裁に提出した。
ゲイ・レズビアンの人口が多いサンディエゴ市においても、同性結婚合法化支持の意見書を州最高裁に提出する決議案を、市議会が可決した。
サンダース市長は、拒否権を行使してこの決議を阻止すると主張した。しかし翌日になって、市長は意見を180度変え、この決議を支持すると発表したわけだ。
市内の共和党有権者達は結構頭に来ているようだが、沢山の市民がサンダース市長を賞賛している。
SD Mayor Supports Suit for Gay Marriage, Los Angeles Times, September 20, 2007
昨日、アメリカ各地でローカルの選挙が行われた。カリフォルニアでは、数都市で市長選があったのと、州法案・市条例案を承認するか否かについての投票があった。
さてサンディエゴの市長選では、ドナ・フライ民主党市議会員が、共和党から出馬した元警察官、ジェリー・サンダース氏に敗れてしまった。サンディエゴは、軍事基地があり、軍事産業が盛んな土地柄ということもあり、リベラルで民主党派のカリフォルニア州にあっては珍しく、共和党派の街である。市長も代々共和党が歴任してきた。それに伴い政治腐敗が巣くっており、その為に今、市は様々な問題を抱えている。だから、今回は改革派のフライ議員が市長に選ばれるべきだった。ところが共和党依然強し、(といっても僅差ではあるが、)サンダース氏が選ばれてしまった。
問題は、投票者が立候補者の見解や政策方針をよく分かっていないということだ。先日、サンディエゴで小規模なビジネスを経営するアマンダという女性と立ち話をしたのだが、彼女はサンダース氏に投票するという。理由は、「フライ議員より、サンダースが市長としてよく見える」かららしい。(フライ議員はサーファーなので、確かに日焼けがひどいのであるが。)
アメリカでは今、地方政府による収用権の濫用が目立っている。収用権とは、公共使用目的のものを建築する為に、建築予定地域において私的に所有されている土地・住宅・ビジネスを、市が強制買収する権利だ。元来、この「公共使用目的のもの」とは、学校、病院、高速道路などを意味していた。しかし最近は、市が、大企業の拡張計画を実現させる為に、家又は小ビジネスの所有者から土地を安価で奪い、大企業に渡すのがトレンドとなっている。市は、「大企業の拡張は市に多額の税金をもたらし、市民の福祉につながる」と主張する。しかし、調査によれば、土地を一般人や小ビジネスから取り上げて大企業に譲渡した所で、市への全体的な納税額が増えることは、まずないそうである。しかも、土地をもらった後で、拡張計画を中止する大企業も多い。
大企業を代表するロビー団体に魂を売り、収用権を濫用しているのは、サンディエゴ市も例外ではない。サンディエゴで、個人ビジネス又は小規模のビジネスを経営している人たちは、いつ市に取り上げられるか心配しなくてはならない。そんな状況下で、市の収用権濫用を公然と批判し続けてきたのは、フライ議員ただ1人だった。「市が、私的所有物の拡大を援助する為に、他の私的所有物を取り上げるのは、正当な収用権行使ではありません。」と、彼女は叫び続けてきた。一市議会員としてできることは限られているが、彼女が市長になれば、収用権濫用を止めることも可能だったのだ。
私がこのことを指摘すると、アマンダはびっくりした様子で、「フライ議員がそのような立場にあるとは知らなかった。それなら、私はフライ議員に投票するわ。」と言う。そう、市の収用権濫用問題は、小ビジネスを経営するアマンダにとっては重要な問題なのだ。にも関わらず、フライ議員が収用権濫用を無くそうと奮闘している唯一の人物であることを彼女は全く知らず、「見かけ」でサンダース氏を選ぼうとしていた?
私はアメリカの市民権を持っていないので、選挙権がなく、偉そうなことは言えないが、選挙権のある方々には、候補者が何を言っているか、何をしようとしているか、誰を代表しているのか(大企業なのか、サンディエゴ市民なのか?)、どうかよく見極めてから投票していただきたい、と思う。
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サンディエゴのダウンタウンには、地元の住民・観光客共にとても人気のあるお洒落なカフェがあった。このカフェは、アフガニスタンからの移民の親子が、10年以上前にオープンし、苦労して、「ダウンタウンの人気スポット」に成長させたものだ。
ところが2年前のこと。大手ホテル、マリオットが、拡張計画を市に提出した。この拡張計画を承認することは、市が、このカフェと一帯の土地を取り上げ、マリオットに与えることを意味する。市議会は7対1でこの拡張計画を承認した。反対票を投じたたった1人の議員は、ドナ・フライ議員だ。
カフェを泣く泣く空け渡した経営者のアーマッドさんは、最近の地元の新聞のインタビューで、こう述べている。「気分的にはまだ落ちこんでいますが、前を向いて生きていくしか仕方ない。ドナ・フライ議員が市長になるのを楽しみにしています。」
一方マリオット・ホテルだが、拡張計画は宙に浮いたようで、カフェがあった辺りには、今だなんの進展も見られない。
そして、フライ議員は市長に選ばれず。
むなしいことだ。