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1980年代に共和党のレーガン大統領がアメリカに浸透させて以来、ずっとアメリカの政治と経済の基盤となってきた保守主義。この保守主義の理念に従い、アメリカは、「小さい政府」のスローガンを掲げ、政府機関の民営化、社会保障システムの縮小化、そして企業に対する規制緩和、規制取り払いをどんどん進行させてきた。
(余談だが、私は「privatization」を「民営化」と訳すことに非常に抵抗がある。「民営化」という言葉には、いかにも民衆が経営の実権を握っているような、ポジティブな感じを受けるからだ。アメリカにおける政府機関のprivatizationは、政府高官たちと深くつながりのある一握りの大企業が、民衆の思惑とは全く関係ない所で、企業利益のみを追求して経営するので、「民営化」よりは、「私営化」の方が、しっくりいく感じがする。でも、「政府機関の私営化」というのは日本語としてはなんだか変なので、「民営化」を使っている。)
この保守主義は、民主党のクリントン大統領下でもとどまることなく進んできた。いくら行政府は民主党が実権を握っていても、立法府(連邦議会)は上・下院共に共和党が主権を握っていたからだ。それに、実はクリントン大統領自身、民主党をもっと保守化させようと頑張った張本人でもある。連邦準備制度理事会の前理事長のアラン・グリーンスパン氏は、「クリントン大統領は、素晴らしい共和党大統領だ」と言ったくらいだ。
ところが今、アメリカの国民の間で、保守主義がついに衰退の兆候を見せている。3月12日に発表されたグリーンバーグ・リサーチによる「保守主義の退廃」と題された調査結果によると、大多数の国民が、レーガン政権以降初めて、国民の福祉を守ることが政府の役割であり、政府機関が行っていた業務を企業に任せることは国民のためにならず、企業に対する規制は消費者や従業員/労働者の福祉を守るために必要不可欠であると認識し始めたようである。そしてついに、国民の大半が、政府のプログラムとして国民健康保険システムの導入を望んでいる。
この国民の間における保守主義の衰退は、彼らが、今アメリカに存在する数多くの問題は、保守主義が生み出した弊害であるということに気付き始めたということを示している。山積みされた弊害のほんの一例としては、電力を故意に出し惜しみし、電気代を吊り上げ、消費者を苦しめたエンロン社(電力に関する規制取り払いが原因)、2005年にルイジアナ州を襲ったハリケーン・カトリーナ(ハリバートン社やブラックウォーター社、そして軍需企業に国民の税金を使い込む政府は、自然災害に備えて国の防災設備を整える資金も意思もなかった)、そして最近ではサブ・プライム・ローンから生じた経済破綻(金融機関に対する不十分な規制が元々の原因)がある。
もちろん、例え国民が保守主義の弊害に気付き始めたといっても、共和党であれ、民主党であれ、大企業と深いつながりにある政治家達が保守主義を捨てることはまずまだないだろう。例えば、いくら国民が国民健康保険システムを望んでいても、それを公約する者など、3人いる大統領選立候補者の中には誰もいない。保険業界から多額の献金を受け取っている民主党の候補者ヒラリー・クリントン連邦上院議員は、公約として医療システム改善プランを掲げているが、それは保険会社の保険を国民に買わせるプランであり、「絶対に政府は保険提供に介入しない」とまで言い切っている。保険業界に対する規制なしで保険を強制的に買わせられる国民は、たまったものではない。保険会社が、保険料を上げ放題上げ、支払い対象とする治療の範囲を狭めるだけ狭めるであろうことは、目に見えているからだ。同じく民主党候補者のバラク・オバマ連邦上院議員は、この点を指してクリントン議員のプランを非難しているが、彼自身も、政府による国民健康保険を実現したい、とまでは言ったことがない。共和党の候補者ジョン・マッケイン連邦上院議員などは、医療保険問題は丸無視している。
つまり、政界における保守主義は当分の間生き残るだろう。というより、大企業が政治家に対して力を持っている限り、消え去ることはないだろう。しかし、国民が今保守主義から目覚め始めているということは、今後政府に対して社会保障を充実させ、企業に対し規制を課し、国民の福祉・安全を守るよう求める声が、日増しに高くなっていく、ということだ。
希望が持てそうだ。
以下は、「保守主義の退廃」リポート結果から抜粋:
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下の意見に賛成の場合はYES、反対の場合は、NO:
自身の面倒をみれない国民の面倒をみるのは、政府の役割である。
YES 69% NO 28%
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下の意見に賛成の場合はYES、反対の場合は、NO:
企業は、自身の利益と国民の安全(または権利、福祉)のバランスがとれるように経営している。
YES 38% NO 58%
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どちらの意見に賛成?
A 政府による規制は、消費者の安全及び環境を保護する。
B 政府は、国民が購入する銃や車について、または他のことについても、規制を課すべきではない。
A 50% B 46%
(AがBを上回ったのは、2003年に同質問の答えに関して統計が取られ始めてから、これが初めてである。)
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どちらの意見に賛成?
A カナダのように、政府による国民医療保険システムを導入すべきだ。
B 医療システムは、政府の介入なしで、少しずつ改善することができる。
A 52% B 44%
2005年暮れ辺りから、移民制度改革法案について連邦議会が議論を進めてきたが、結局法案を通すことはできなかった。不法滞在者に、罰金を課した後、行く行くは正当な移民となる法的手段を与えたい民主党と、不法滞在者を重犯罪者として永久に国外追放したい共和党の意図が一致しなかったのである。
連邦議会と平行して、各地の地方政府レベル(市レベル)でも移民問題について議論が行われていた。市によって、移民問題に対する態度は違っている。
「連邦政府(国土安全省-移民局)による不法滞在者取り締まりに、市は一切協力しない。」と宣言したカリフォルニア州のサンフランシスコ市やロサンゼルス市のように、不法滞在者を含めた移民全般に好意的であることをアピールする都市もあった。
また、先ごろ全国の主な都市の市長が集まって開いた全国市長会議では、移民はアメリカに貢献しているので、移民を圧迫・制限するような政策でなく、移民の権利を尊重した政策を執るべきである、というような決議が採択されている。(ちなみにこの市長会議では、対イラク戦争の終結を促す決議も採択されている。市長会議の決議は、ブッシュ政権、連邦議会、そして大統領選立候補者達それぞれに提出された。)
一方、不法滞在者を何とか撲滅したいとして、「反不法滞在者」条例を制定した市も沢山あった。ペンシルバニア州のヘイゼルトン市が制定した、家主が不法滞在者に住居を賃貸することを禁止する条例はその代表例であった。
ところがこのヘイゼルトン市の条例は違憲である、と、先日、ペンシルバニア州の連邦地域裁判所が判決を下した。大まかな理由は次の通りである。(1)移民に関することは連邦法の管轄である。この条例は連邦法の管轄を侵しており、連邦法が州・地方政府の法律より優位に立つと定める合衆国憲法の条項に違反している。また、(2)合法滞在者も不法滞在者も、公正に法の手続きを受けることを合衆国憲法により保障されている。ところがこの条例は、告知と聴聞の権利を不法滞在者であると疑われた者に十分に与えていないことから、違憲である。
ところで、カリフォルニア州サンディエゴ郡のエスコンディード市では、昨年市議会がヘイゼルトン市のものとそっくりの条例を可決した。条例は施行されないまま現在に至っているが、エスコンディード市議員たちは、施行を実現したいと願っている。ところが、連邦司法機関と州立法機関という大きな邪魔者が待ち受けており、前途多難だ。
- まず連邦地裁。エスコンディード市が条例を施行しようものなら、間違いなく条例の合憲性を問う訴訟が起こるであろうが、ペンシルバニア州の連邦地裁の判決と歩調を合わせて、南カリフォルニアの連邦地裁も違憲判決を下すであろう。
- そして連邦控訴裁。仮に、万が一、連邦地裁が合憲判決を下したとしても、アメリカの連邦控訴裁の中で最もリベラルであると知られる第9巡回裁判所(西海岸の州及びハワイ州のケースを担当)がそれを覆す判決を下すだろう。
- 更に、カリフォルニア州議会。州議会はちょうど今、ある州法案を可決しようとしている。その州法案とは、入居者がアメリカに合法滞在していることを家主に一々確認させるような条例を地方政府が制定することを禁じるもの。実はこの州法案は、エスコンディード市議会が上記条例を可決したことを受けて作られたもので、いわば州議会のエスコンディード市に対する「お叱り」であった。
Judge Voids Ordinance on Illegal Immigrants, New York Times, July 27, 2007
Escondido Council Divided over Hazelton Ruling's Effect, North County Times, July 26, 2007
昨年末の選挙で、対イラク戦争を終結させてほしいと願う有権者から与党に選ばれた民主党。ところが多数の民主党連邦議員達は、有権者から託された任務を遂行するどころか、すっかり有権者を裏切って、対イラク戦争への追加資金をブッシュ大統領の要求通りに承認し、戦争終結については全く触れない法案を共和党と共に可決しようとしている。(下院では既に可決され、上院でも近日中に採決が行われる予定。)
この同僚たちの態度に不快感を顕にした民主党連邦議員達は数人いる。上院議員の中では、既にパトリック・レイヒ議員、クリス・ドッド議員、ジョン・ケリー議員、バーニー・サンダース議員、そしてラス・ファインゴールド議員が、上記の法案に反対票を投じる、と声明を出した。(サンダース議員は民主党ではなく無所属。)
特にファインゴールド議員は、上記法案を批判するだけではなく、「戦争を終結させるために闘い抜く。」と断言した。ブッシュ大統領や共和党だけではなく、自分の党の同僚達をも相手にしなければならないのだから、大変な闘いになるだろう。ファインゴールド議員は、有権者から託された任務を忠実に遂行してくれている。有権者は、ファインゴールド議員をしっかりと支えてあげるべきだろう。
1920年代から、女性の権利擁護家達は、合衆国憲法に、「性別に関係なく法の下に平等な権利を保障する」改正条項(Equal Rights Amendment、略してERA)を付加したい、と主張してきたが、未だ実現していない。ちなみに、日本の憲法はちゃんと保障しているのだ。(日本国憲法第14条-「すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」)
連邦法である公民権法では、人種、性別、宗教などによる差別を禁止している。しかし、ERAの支持者達は、やはり合衆国憲法で男女平等を明確化したいと考えている。
また、政府が何らかの理由で市民を差別してしまい、その特定の差別が、合衆国憲法の「法の平等な保護を保障する」条項に違反しているか否かを審査するのに、連邦裁判所は、人種や宗教や出身国による差別には厳しいスタンダードを適用するが、性別による差別には、少しゆる目のスタンダードを適用するのが常となっている。合衆国憲法にERAが付加されれば、人種や宗教と同様、性別による差別も厳しいスタンダードで審査されるようになるだろう。
ERAは、何10年もの間に渡って連邦議会で議論され続けた後、やっと1972年に可決され、各州に批准の為に送られた。38州が批准しさえすれば改正条項付加が実現するのだが、1982年に35州で批准されて以来、そのまま止まってしまった。批准を拒否している州は、保守派の州(アラバマ、アリゾナ、アーカンソー、フロリダ、ジョージア、ルイジアナ、オクラホマなど)が多い。
ところがここ最近、ERAを批准していない各州で、ERAを批准しようという動きが始まったのだ。
もしかしたら、この数年間のうちに、ERA付加が実現するかもしれない。
ブッシュ大統領がエスカレーション計画を発表してから、民主党連邦上院議員達は、口々にその計画に反対していると述べているが、確固たる行動に移していない。
あまりに何もしないので、いらいらしたアメリカ中の憲法学者たちが、連邦議会に、合衆国憲法下では、連邦議会は戦争を制限する権限があるのですよ、と説明した書状を送ったくらいだ。
もちろん民主党上院議員達の中には、ちゃんとやっている人もいる。
連 邦議会の承認無しに、大統領が対イラク戦争における兵の数や軍事予算を増やすことを禁止する法案を作ったエドワード・ケネディ議員や、この法案を支持する と公言したクリス・ドッド議員(大統領党予備選立候補者)、戦争への資金を断ち切ることによって、6ヵ月後にはイラクからの全面撤退を実現させる法案を作っ たラス・ファインゴールド議員、2008年3月までにイラクから撤退する法案を作ったバラク・オバマ議員(大統領党予備選立候補者)など。
ところが、これらの法案はなかなか上院での採決に回されない。民主党が与党として実権を握っているというのに、だ。
そ れでは民主党上院議員達は一体何をしているか、といえば、実は、法的効力のない、「エスカレーション計画に反対する連邦議会の意思表示」をするための決議 案、なるものを時間をかけて作っていたのであった。共和党の上院議員達の中には、世論を恐れ、自分の政治生命を心配して、エスカレーション計画に反対する 議員も少なくない。そのような共和党議員達と民主党議員達は、決議案を共同草案していたのであった。
共和党議員達は、いくらエスカレーション 計画に反対しているといっても、共和党の大統領や戦争自体を強く批判するような言動は避けたかった。民主党議員達は、そんな彼らの納得がいくように妥協 し、決議案はとても柔らかな言葉で書かれた。しかも決議案は可決しても法的効力がないので、エスカレーション計画を止めるどころか、ブッシュ政権にとって は痛くも痒くもない。ファインゴールド議員やドッド議員などは、こんな弱腰では駄目だ、と怒ったくらいだった。
それでも今週月曜日、この決議案を採決しようとした時、共和党上院議員は一団となって議事妨害し、採決を未然に止めたのであった。この決議案を民主党議員達と共同草案した議員達でさえもだ。民主党議員達は、無様にも寝首をかかれた格好となった。
そ の夜、ファインゴールド議員は、ジャーナリストのインタビューに答えた。インタビューアーが、どんなに共和党に妥協した弱い決議案でも、共和党議員達は、 なんだかんだいって結局議事妨害するのだから、民主党議員達はなぜ、ファインゴールド議員が作ったような強い法案を採決に回そうとしないのか、特に、今世 論はイラクからの撤退を望んでいるというのに、と尋ねた。ファインゴールド議員は、いつものように率直に正直に答えた。彼によれば:
民主 党議員達が、正しいことができない、つまり、イラクからの撤退を実現させようとすることができないのは、前クリ ントン政権と密接な関わりを持つ強力なエリート・政治コンサルタント達のせいである。コンサルタント達とヒラリー・クリントン議員(大統領党予備選立候補者)は始めからこの戦争を支持していた。だから、「この戦争は間 違っている」とか、「早くイラクから撤退しなければならない」などという言葉を、彼らは嫌うのである。もちろん、世論においては戦争への批判が波打っている為、クリント ン議員もコンサルタント達も、その波に乗らなければ2008年の選挙で勝ち目はない、と承知している。しかし目下の所は、彼らのエゴが、民主党議員達を縛り付け、戦地に送られる他人の子供達を見殺しにさせているのである。
ブッシュ大統領は今日、国民向け演説を行い、対イラク戦争における新たな策として、更に2万人の兵を戦地に送り込み、更に10億ドル以上を費やして、いわゆる「戦況をエスカレートさせる」計画があることを発表することになっている。ちなみに、戦争に疲れている米国民は、11%しか戦地における増兵計画を支持していない。(だからこそ、このブッシュ大統領の演説にハクをつける為に、ソマリア空爆をしたのだろう、と巷では見られている。)
民主党連邦議員達は、ブッシュ大統領の演説を前に、口々にこの「エスカレーション」計画への反対を表明している。ナンシー・ぺロシ下院議長及びハリー・リード上院内総務は、既に、ブッシュ大統領に考え直すよう促した書状を送り付けている。
しかし、議員として取るべき手段をまず取ったのは、エドワード・ケネディ上院議員(ケネディ元大統領の弟)であった。ケネディ議員は昨日、法案を議会に提出したが、それは、対イラク戦争に費やす兵数の増加及び軍事予算の増額を、連邦議会の承認無しでブッシュ大統領が勝手に行うことを禁止するものであった。
ケネディ議員の法案に対して、共和党の議員達は、「大統領は、合衆国憲法により軍の最高司令官と定められているのであるから、その大統領の権限を制限するような法律を連邦議会が作るのは、違憲である、」と言う。
共和党の議員達だけでなく、恐らくアメリカの国民のほとんどが、大統領には戦争全般に関して決断を下す絶対的権限がある、と信じていることだろう。
しかし、果たしてそうなのだろうか?
ジョージア州立大学法律学校のニール・キンコフ教授は、連邦議会には、戦争における大統領の権限を承認・制限する権限がある、という。同教授によれば:
戦争遂行において国王が絶対的で無制限な権限を振るっていたイギリスとは違った国にしたかったアメリカの建国者たちは、合衆国憲法の下、連邦議会には戦争を承認・制限する権限を与え、大統領には連邦議会から承認・制限された範囲内で戦争を遂行する権限を与えた。
大統領の戦争における権限を問う訴訟は歴史上あまり無いが、それでもその数少ないケースを見てみると、連邦最高裁判所も、連邦議会の承認あって大統領の戦争における権限が成り立つ、と一貫して解釈しているようだ。キンコフ教授によると:
1804年、フランスと海戦中だった当時、連邦議会は、フランスの港に向かう商用船を捉える権限を海軍に与える法律を作った。ところが海軍は、フランスの港からやって来る商用船をも捉えた。そのように大統領から命令を受けたからだった。連邦最高裁判所は、大統領はその権限を逸脱し、違法行為を犯したと判決を下した。1952年、鉄鋼工場の労働者達が賃金闘争でストライキを起こす予定であった。ちょうど朝鮮戦争の真っ只中であった。鉄鋼工場の運転が止まると戦争に影響を及ぼすことは必至と悟ったトルーマン大統領は、非常手段として工場を差し押さえ、運転を続けさせようとした。大統領は、戦力を維持させる為の大統領の正当な権限を行使したと主張したが、連邦最高裁判所は聞き入れず、大統領には、連邦議会の承認(法律)無しには、戦争の為であっても私営のビジネスを差し押さえる権限はない、つまり、大統領には、戦争においても、連邦議会の承認の無い所では行動を起こす権限は無い、と判決を下したのであった。
と、いうことを、連邦議員達(特に民主党議員達)が理解して、ケネディ議員の法案を可決してくれればよいのだが。
来る1月、民主党は、共和党から立法機関(連邦議会)のコントロールを取り上げることとなる。
連邦議会内には、上・下院共に色々な委員会が設置されている。連邦議会でどのような法案について議論・採決を行うか、ど のような問題点について聴聞会を開くか/調査するか、を決めるのは各委員会である。今までは、与党である共和党の議員らが各委員会の委員長を務めてきた し、委員会のメンバーの数も、与党である共和党議員の方が多かったため、文字通り共和党が連邦議会で取り扱う議題をコントロールしてきたわけである。
しかし1月からは、与党となる民主党議員らが各委員会の委員長を務め、委員会のメンバーも、民主党議員が多数派を占めることとなる。民主党は既に委員会を牛耳る準備を着々と行っており、その準備内容を覗いてみると、まるで新しい時代の幕開けのようである。
それでは、1月からどのようなことが連邦議会から期待できるか、今の段階で分かっていることを紹介しよう:
連邦司法機関の超保守化が止まる
ブッシュ大統領は、今までに超保守派のロバーツ判事やアリト判事を連邦最高裁判所の裁判官に指名したのを始め、同様の超保守派の人物43人を連邦控訴裁判所の裁判官に指名した。共和党が多数派を占める上院司法委員会は、問題なく指名を承認し、上院に投票採決を回してきた。そして当然のことながら、共和党が多数派を占める上院の過半数が賛成投票を投じた。
実は、まだまだ連邦控訴裁判所の裁判官の椅子はいくつも空きがある。しかし、民主党が多数派を占める上院司法委員会は、ブッシュ大統領が指名する超保守派の人物の承認をブロックすると見られる。
新しい法案アジェンダ
今まで共和党が提出してきた保守派の法案アジェンダ(妊娠中絶をする権利の制限、銃を持つ権利の擁護、同性結婚反対、反政教分離、反移民主義など)は、民主党が牛耳る上院/下院司法委員会では取り扱われないと見られる。
上院司法委員会の委員長に就任予定のパトリック・レイヒ民主党上院議員が同委員会のメンバーとして選んだ民主党議員は、東海岸の州(ニューヨーク州、バーモント州、マサチューセッツ州など)、西海岸の州(カリフォルニア州)、そしてイリノイ州、ウィスコンシン州から選出された議員ばかりだ。つまり、民主党上院議員の中でも特にリベラルな人達ばかりである。南部や中部の保守派の州から選出された民主党議員の中には、どうしても自分の州民の保守的な考えを尊重しなければならないとプレッシャーを感じる議員もいる。そのような民主党議員達を入れず、リベラル色の強い州から選出された民主党議員のみで固めた上院司法委員会では、保守的色合いの強い法案アジェンダが日の目を見ることはないだろう。
下院司法委員会の委員長に就任する予定のジョン・コンヤーズ民主党下院議員は、既に委員会で取り上げたいアジェンダのリストを用意している。そのリストには、次のことが入っている。
- 連邦最高裁判所が、性別、身体障害、または年齢に基づく差別を受けた時に訴訟を起こす権利を制限する判決を出したが、新しい公民権法を作ることによってその判決を覆すこと。
- ドラッグ所持者に対する刑罰の重さの矛盾の是正。例えば、クラック(固形)コケイン所持者に対する刑罰は、粉末コケイン所持者に対する刑罰より100倍重い。クラックコケインの所持者のほとんどがアフリカ系アメリカ人、粉末コケイン所持者のほとんどが白人であることから、人種差別であると問題視されている。コンヤーズ議員は、これをもっと公平にしたい。
- 死刑制度の見直し。
「拷問法」の改正
上院司法委員会の次期委員長レイヒ議員および他の民主党議員は、先程施行されたばかりの軍事委員会法、いわゆる「拷問法」を改正する法案を既に作っている所だ。その改正法案は、少なくとも次のような特色を持つ。
- 「敵の戦闘員」として囚われた者も連邦裁判所に人身保護請願できる。
- 「不法な敵の戦闘員」の定義の範囲を狭める。
- 軍事委員会にて、脅迫や強制による供述を証拠として提示することを禁止する。
- 大統領が一方的にジュネーブ第三条約を解釈する権限を制限し、行政機関が第三条約を守っているか否かについて立法機関(連邦議会)及び司法機関(連邦裁判所)がチェックする。つまり捕虜に対する拷問をさせないようにする狙いだ。
- 軍事委員会法の各条項の合憲性を見るため、司法機関(連邦裁判所)による審理を急がせる。
地球温暖化問題がやっと議題に
共和党は、概して地球温暖化現象を真剣に受け止めてはないが、上院の環境委員会の委員長を務めてきたジェイムズ・インホフ共和党上院議員は特に、「地球温暖化現象などというのは、嘘だ。神が我々を守ってくださるから大丈夫だ。」と言い切るなど、他国の人々からすれば常識と理解を超えた恐るべき人物であった。もちろん、環境委員会の委員長がこうであるから、地球温暖化対策について連邦議会が話し合うなどということはかつて無かった。
1月からは、バーバラ・ボクサー民主党上 院議員が環境委員会の委員長となる。ボクサー議員は、環境問題に比較的関心の高いカリフォルニア州の選出であり、彼女自身環境保護に熱心である。ボクサー議員が委員長に就任して始めにすることは、地球温暖化問題について聴聞会を開くことだそうだ。そう、やっと地球温暖化問題が連邦議会で話し合われることになりそうである!ボクサー議員は、共和党議員たちから既に、「環境委員会の委員長にしては、極端すぎる。」「現実離れしている。」などと非難を浴びている。(極端で現実離れしているのはどちらだ?恐るべし共和党議員達。)
その他
各委員会の委員長となる民主党議員は、委員長に就任次第以下のことをしたいと述べている、またはすると予想される:
上院情報委員会、ジェイ・ロックフェラー民主党上院議員: ブッシュ政権がイラク戦争を始めた理由について調査。
上院軍事委員会、カール・レビン民主党上院議員: 米軍をイラクから徐々に撤退させることをブッシュ政権に要求。
上院調査副委員会、カール・レビン民主党上院議員: 競争入札無しでブッシュ政権がハリバートン社など一定の企業に発注したことについて調査。(ハリバートン社に関する過去のエントリーは、こちらとこちら。)
上院予算算出委員会、ロバート・バード民主党上院議員: 始めから対イラク戦争に反対していたので、ブッシュ政権からの緊急軍事出費要求に対し、厳しい態度をとると予想される。
下院外交委員会、トム・ラントス民主党下院議員: イランおよび北朝鮮との対話をブッシュ政権に要求。
下院歳入委員会、チャールズ・ランゲル民主党下院議員: 貿易協定における、環境保護と労働者の権利の保護の基準を設置。
下院政府改革委員会、ヘンリー・ワックスマン民主党下院議員: ハリバートン社のイラクでの任務、そして石油会社の利益について調査。
おまけ
ジョン・ボルトン国連大使は解雇、ということになりそうだ。
資料:
Democrats Set for Top Congress Roles, BBC News, November 10, 2006
Bush's Power to Shape Judiciary Over, Bloomberg, November 14, 2006
今回の選挙は面白い結果をもたらした。
まず、民主党が連邦議会の上・下院を共に制し、1月から両院において晴れて「与党」となることになった。
民主党が下院を制したということは、特に意義深い。なぜなら、下院議長は大統領後継者2番目に位置するパワフルな役職なのである。つまり、大統領が就任期間中に死亡した、もしくは弾劾された場合、副大統領が大統領に就任するが、もし副大統領も死亡してしまったり弾劾されてしまった場合は、次に大統領に就任するのが、下院議長なのである。1月、下院議長には、民主党の現院内総務であるナンシー・ぺロシ下院議員が収まる。アメリカの政治界でNO.3の座に、初めて女性が就くこととなったのだ。ぺロシ議員は、アメリカで最も権力のある女性となる。
ぺロシ議員はサンフランシスコの選出議員であることから、民主党議員の中でも結構先進的な考えを持っている。アメリカの政治界NO.1(ブッシュ大統領)とNO.2(チェイニー副大統領)が極右派で、いきなりNO.3がサンフランシスコを代表する先進的な女性、という図式は面白い。とはいえ、ぺロシ議員よりもリベラルな民主党議員はいるし、彼女はどちらかというと「うまい政治家」であり、融通を利かすタイプである。それにしても、南部や中部の州から選出された民主党議員の中には、中道派も沢山おり、彼らに不満を与えないように党下院の方針をうまく仕切っていかなければならないぺロシ議員の責務は大変なものになるだろう。
さて、各州の知事選においても、民主党の知事が共和党の知事よりも多くなった。最も民主党寄りのカリフォルニア州が共和党のシュワルツェネガー知事を維持したのは皮肉だが、彼の場合は、早い時期からブッシュ大統領と距離を置き、環境問題に取り組むなど「違ったタイプの共和党政治家」へのイメージ転換を図ったのが功を奏したといえる。
選挙の間接的結果として、ラムズフェルド国防長官が強制的に辞任させられることとなった。(イギリス人である知人によれば、ヨーロッパ中が歓喜しているそうだ。ヨーロッパ諸国の人々は、ラムズフェルド国防長官を、ブッシュ大統領と同等もしくはそれ以上に嫌っていたようである。国防長官が対イラク戦争の「顔」であったからであろうが、それと共に、同戦争に反対したフランス、ドイツ、ベルギーなどに頭に来た国防長官が、「古臭いヨーロッパ諸国」と呼んで馬鹿にしたこともヨーロッパ人の神経を逆撫でしたのかもしれない。)
Cold Comfort: The Japan Lobby Blocks Resolution on WWII Sex Slaves
Ken Silverstein, Harper's, October 5, 2006
韓国系アメリカ人、人権擁護グループ、宗教団体などの連立団体は、連邦議会下院に、従軍慰安婦に関する決議案を可決するよう長い間働きかけてきたが、今年やっとそれが実現しそうになった。
この従軍慰安婦に関する決議案とは、第二次世界大戦時に従軍慰安婦に対して行った罪を認識してその責任を取り、歴史教科書においてその事実を省略したりしないように、日本政府に求める決議案である。
9月中旬、この決議案を検討した下院外交委員会は、満場一致で同決議案を承認し、採決の為に下院へ回した。下院では、同決議案を可決するに充分足る数の議員がいると見込まれていた。
ところが、日々は過ぎるばかりでなかなか採決が行われない。デニス・ハスタート共和党下院議長及びジョン・ボウナー共和党下院内総務が、同決議案の採決を引き延ばしにしているのだ。 なぜ引き延ばしにしているかについては、彼らは口を閉ざしたままである。
しかし明らかなことは、日本政府が雇った有力ロビースト、ロバート・ミッシェル氏が、決議案可決を阻止するように、ハスタート議員とボウナー議員をロビーしていたということである。
日本政府は、第二次世界大戦時の従軍慰安婦や捕虜に対する責任問題に関して日本政府が不利にならないようにロビーしてもらう為だけに、ミッシェル氏の属する法律会社に6万ドル(700万円以上)を毎月支払っているらしい。
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Comments
ブッシュ大統領は折に触れ、CIAだけは、捕虜を拷問・虐待しても罪から免れるように尽力してきた。捕虜の非 人道的取り扱いを禁止する連邦法が作られた時、大統領はこの法律を好きなように解釈して施行する権限がある(つまり、CIAが尋問を行う時はこの法律が適 用されない、と勝手に解釈して施行する)というようなことを書式声明にて告知している。
さ て今年6月、連邦最高裁判所が、グァンタナモ湾の軍事委員会は違法であると判決を下した。グァンタナモの軍事委員会とは、現地の収容所で抑留されているア フガニスタンからの捕虜を裁くために設置されたもの。判決の一部は、次のようなものであった: (1)アフガニスタンからの捕虜は、ジュネーブ条約の第三条約 (以下「第三条約」と呼ぶ)でいう「戦争捕虜」に相当する; (2)第三条約は、抑留国が戦争捕虜を裁く際、その裁判において戦争捕虜としての正当な権利 を保障するよう定めているが、グァンタナモの軍事委員会は、アフガニスタンからの捕虜に戦争捕虜としての正当な権利を与えておらず、第三条約に違反してい る。
ちなみにこの判決の内わけは、5対3であった。(ロバーツ判事長は審理しなかったので、8人。)多数派の5人は、リベラル派の4人の裁判官(スティーブンス判事、ギンズバーグ判事、スーター判事、ブライヤー判事)及び中道保守派の裁判官(ケネディ判事)であった。
こ の判決で意義のあることは、グァンタナモで拘束されている捕虜が、「第三条約で定められているところの戦争捕虜」とみなされたことだ。ブッシュ政権はずっ と、「今アメリカは戦争中である」という口実で、米軍の最高司令官である大統領と行政機関の権限を拡大させてきた。ところが、捕虜が捕虜としての権利をな いがしろにされていると訴えると、「これは本当の意味での戦争ではないから、捕虜には戦争捕虜としての権利などない」などと、ダブル・スタンダードの主張 をしてきたのである。しかしこの判決で、グァンタナモの捕虜が第三条約の恩恵を受けることとなった。
とすると、CIAがグァンタナモの 捕虜を拷問・虐待した場合、第三条約違反で訴えられ、違法判決を受ける可能性がある。第三条約は、戦争捕虜に対する拷問/非人道的扱いを禁止しているから だ。国内法なら、上でも述べたように、ブッシュ大統領が署名する段階で、法律を好きなように解釈して施行する権限が自分にある、と書式声明にて告知してき たが、国際条約はそうもいかない。
頭にきたブッシュ政権は、自分達で捕虜の取り扱いに関する連邦法案(軍事委員会法案)を練り、連邦議会に提出した。この法案の特徴は、大雑把にまとめると次のようなものである:
- 捕虜は、「不法な敵の戦闘員」(以下「不法戦闘員」と呼ぶ)と「合法な敵の戦闘員」(以下「合法戦闘員」と呼ぶ)に分けられる。
- 合法戦闘員は、敵国の軍隊の兵士。
- 不法戦闘員は、
- 合法戦闘員ではない者で、アメリカに敵対する行為をとった、もしくはそのような行為に向けて物質的援助を行った者、または、
- 大統領もしくは国防省長官が不法戦闘員であると指定した者。(つまりブッシュ大統領やラムズフェルド国防長官は、独断と偏見で誰でも不法戦闘員に指定して拘束する権限がある。)
- 不法戦闘員を裁く為に、大統領は軍事委員会を設置する権限がある。
- 不法戦闘員は、裁判にて、第三条約を持ち出して自分の権利を求めることはできない。
- 軍事委員会では、脅迫や強要による自白や証言を証拠として提示できる。(刑事法手続き枠内ではこれはご法度。)
- 第 三条約で禁止されている捕虜の拷問や非人道的扱いが、具体的にどのような行為を指すのかを解釈する権限は、大統領にある。 (つまり、CIAが今まで捕虜 に対して行ってきた尋問テクニック-模擬的に溺れさせたり(水面攻め)、冷却した室内に裸で置き、氷水をかぶせ続けたり、直立させたままにし、座ったり横 になったりすることを禁止したり、長期間に渡って睡眠妨害をしたり、家族を痛い目に遭わせると脅したりすることなど-は、誰もが第三条約で禁止されている 拷問/非人道的扱いに相当すると考えるであろうが、ブッシュ大統領が、「そうではない」と言えば、そうではないのである。)
- 連 邦裁判所は、米国市民ではない敵の戦闘員(合法、不法共に)の人身保護の申し立てを、審理してはならない。また、拘束方法、身柄の取り扱い方、軍事委員会 の裁判のやり方、収容所の状況などに関して、米国市民ではない敵の戦闘員が米政府を訴えても、それを審理してはならない。(つまり、アルカイダとは何の関 係も無いのに、間違って拘束されて、いかにひどい拷問・虐待を受け、人権を陵辱され、人生を台無しにされようとも、敵の戦闘員とみなされたものは、米政府 を訴えることはできない、運が悪かったと思って泣き寝入りするしかない、ということである。)
この法案は、好き勝手に誰でも拘 束する権限を大統領と国防長官に与え、第三条約を一方的に解釈する権限を大統領に与えることによってある程度の拷問を合法化し、捕虜にされてしまった者か ら基本的な法の保護を取り払ってしまうという、独裁政権国の法律のような、とても恐ろしいものである。こんな法案を、連邦議会が通すはずはない、と思われ るだろう。
しかし、連邦議会は、上院も下院も通してしまった。今やこの法案は、ブッシュ大統領に署名されて法律になるのを待つばかりだ。
民主党は、また無能さを発揮してしまった。この法案がどれだけひどいものであるかを国民に説明しないまま、議会での議論、続いて採決に移り、すんなりと法案を通過させてしまった。上院議会では、パトリック・レイヒ議員やエドワード・ケネディ議員(J.F.ケネディ元大統領の末の弟)などが、この法案のひどさを熱弁していたが、それだけに止まってしまった。
この法案はあまりにひどいので、法律になれば、その合憲性を問うための訴訟が起こり、連邦最高裁が違憲判決を下し、この法律を無効にするだろう、とタカをくくった民主党議員もいたはずである。だから、今の所はまあ通しておけ、と。
確 かに今の連邦最高裁なら、リベラル派4人と中道保守派1人の5人が、この法律は違憲であると判決を下すかもしれない。しかし、リベラル派裁判官の1人、ス ティーブンス判事は、現在86歳。いつ引退してもおかしくないのだ。もし彼がブッシュ政権下で引退した場合、もしくは、もし次期大統領も共和党で、その政 権下で引退した場合、後任には、ロバーツ判事長やアリト判事のように、行政機関に好意的な超保守派裁判官が指名されることになるだろう。5人が超保守派を占める連邦最高裁が、この法律は違憲、などと判決を下すことは、極めて可能性が少ないような気がする。
それを考えると、民主党議員達は今、この法案を通過させないようフィリバスター(議事妨害)をして、頑張るべきだったのではないか。ニューヨーク・タイムズ紙の社説には次のように書かれてある:
民 主党議員達が恐がっていることについては、彼らを責めるつもりはない。共和党は、この法案に投票しない者には、「テロリストを手助けしている者」という レッテルを貼ってやる、と明言してきたからだ。しかし後世の国民は、民主党がブッシュ政権に降服した理由付けなど覚えてはいないだろう。彼らが分かってい るであろうことは、2006年に連邦議会が、アメリカの民主主義の最低地に位置するともいえるこの圧制的法律を通過させた、ということのみである。

いえいえ、皆様が英文記事を読まなくても良いようにリポートするのが私の役目でございますから。(笑)
>ロビイスト同士で、オマエのとこは「慰安婦」問題取り上げろロビーしろ、/取り上げるなロビーしろ、って、ロビイングを示し合わせてんじゃないかという気もしますね。。。
さすがTomさん、読みが深いですね。 本当に時々そういうことやるんですよね、ロビーストって。
顧客Aから「私の立場が不利にならないようにロビーしてくれ」と依頼を受けたロビーストが、政治家には反対にAの立場が不利になるようにロビーする。そし てAの所に戻ってきて、「状況はあなたにとって困難であるので、あなたの依頼を実現させるにはもっと金が必要」と、Aにもっと金を出させる。 最近詐欺罪で有罪になったロビーストもそのような手口を使っていたようです。
ロビイスト同士で、オマエのとこは「慰安婦」問題取り上げろロビーしろ、/取り上げるなロビーしろ、って、ロビイングを示し合わせてんじゃないかという気もしますね。。。
この投稿の冒頭に、"Cold Comfort: The Japan Lobby Blocks Resolution...."と題されたHarper's Magazine(ハーパーズ・マガジン)の記事へのリンクがありますので、クリックしてみてください。
この記事の7段落目に、The Japanese government pays his firm about $60,000 per month to lobby on the sole matter of historical issues related to World War II...."とあります。
こんなことに毎月6万ドルー本当に馬鹿げてますね。(日本政府赤字のくせに。)この従軍慰安婦問題は、何かしら型をつけない限り永遠に続 くでしょうから、永遠に多額のお金をこのロビーストの会社に支払っていかなければならないということになる。それより従軍慰安婦であった方々に何かしてさ しあげて、この問題にさっさとケリを就けた方が、モラル的に正しいだけでなく、日本のイメージ向上にもつながり、出費も抑えられるのではないのでしょうか ね?????